コリントン卿登場
Posted: 2010/1/25
少し前に神田の古本祭りで澁澤龍彦の「夢のある部屋」という古書を4000円くらいで買った。大人になったものである。あれだけ好きだった澁澤龍彦もあまり読まなくなっていたが、久しぶりに読んだらちょっと懐かしかった。これは住まいに関するエッセイ集で、おそらく澁澤を語るうえではまったく重要度の低い作品だろうけど、今頃それに大枚をはたいたのは挿画と装丁が野中ユリだったから。野中ユリは宇宙や昆虫やいろいろなオブジェやら、おそらくさまざまな洋書から引用されたであろう図版を使ったコラージュが相当素敵だ。
そういえばインターネットの時代になってから調べたこともなかったなと思って、名前でググるとAmazonのリンクが出てきてそれなりにたくさんの本があるのだなと初めて知った。つらつらと眺めていたら、ぼくが持っている一番高価な(高価で買った)本「コリントン卿登場/稲垣足穂、野中ユリ、種村季弘」が25万円で売っていて度肝を抜かれた。珍しい本だけどさすがに25万はどうだろう。
買ったのは働き始めてしばらくたってからではないかと記憶するので、たぶん95年とか96年とかそれくらいか。金額は当時もプレミアがついていた。神保町で古書店じゃなくて、たしか明大キャンパス内でのワゴンセールとかそんな感じだった。それ以前からものすごく探していた本だったので見つけたときは大興奮だった。それきり書店で見かけたことはない。
世の中は電子書籍が盛り上がっていて、うちの荷物の量を考えると、レコードやビデオをデジタイズして処分するみたいに本をスキャンして処分することにも魅力を感じるけど、こういう本はたぶんいつまでも捨てられない。
※追記(2010.6.10)
自社でブックショップを始めることになって「コリントン卿登場」も販売しています。
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